「起業支援in USA」思いつきメモ

アメリカでビジネス支援をしている中で、発見したこと含め、忘れないために思いついたことを都度記録

天才起業家を活かすアメリカ

 天才起業家を思う存分楽しませてくれるアメリカ市場。

 今までに無い1商品を生み出し、その1商品をマーケットに投入出来れば、数十から数百億円規模の会社に3〜5年で出来てしまいます。それも数人から数十人の社員で運営出来るため、大規模企業経営の組織運営の煩わしさも少なく、やりたいことに集中できます。

 

▶︎アメリカ市場の特徴

 日本の4倍近くあるアメリカ市場。小売店企業も大規模でなければ全米展開出来ないため、小売店企業は数えられる程度の企業数しかありません。

 そのため、営業する先が限られているので、走り回って開拓する必要がありません。

 更にアメリカは物理的にも巨大で、西海岸から東海岸まで飛行機で6時間半ほどのフライトです。これは東京からフィリピンを通り越し、マレーシアのコタキナバルまでの飛行機時間と同じです。

 

 「続きは、お会いして打ち合わせしましょう。」とはならないです。

 

 担当者の顔を見た事が無くても、数億円規模の取引を普通にしてます。バイヤーの担当している金額が大きいため、大手とのやり取りに日々追われています。その上の決定権のあるマーチャンダイザーなら分刻みしか時間を割いてくれません。

 新参者に1時間単位で、対面して打ち合わせする時間はありません。

 

 新規立ち上げ企業に厳しいのでは?と思われがちですが、商品が良く、市場に対して宣伝が上手く出来ていれば、新規立ち上げ企業でもメールだけで取引できるのも、アメリカの良さです。起業したてでも、ビックチャンスを掴みやすいです。

 

▶︎天才起業家の特性

 周りの多くの人たちには見えていない世界が見えているのが、天才起業家というものです。

 頭の中に浮かんでいる商品が使われている世界を、頑張って説明してもなかなか伝わりません。まるで「あの世」を話しているような気持ちになります。

 自分では映像で見えている世界なのに、多くの人に共感されない辛さがあります。

 

 そのため、商品化して文字や動画を駆使して、ウェブ上で「あの世」を説明していきます。そしてある程度、少数ですが市場から共感を得だし始めます。

 

 頭の中のイメージが、少しづつですが共感を得られ出したという、喜びが湧き出てきます。いつも共感されない苦悩を抱える天才にとって、共感を得ることは普通の人以上の喜びになります。

 

▶︎市場に入る

 「先ずは500〜1000店舗でテストしましょう。」そんなメールが入って来ます。

 そして、最初のゴールである3万店舗に商品が入る段階まで、一気に駆け上がります。

 この段階では、毎回1オーダー100万個以上という取引に追われる段階です。

 

 そして、次のゴールである6万店舗規模に向かいます。この頃には全米に知られる商品となってます。

 

 この段階で、1商品で数十から数百億円規模の売上を誇る会社になっています。

 

 6万店舗に達する段階で、大手企業から買収の話が出てきます。

 天才起業家にとって、飽きてきた段階ですので丁度良く、そして組織が更に大きくなるためにも、組織運営のプロたちが経営し始めなければならない段階でもあります。

 

 アメリカの市場では、普通に見られる光景です。

 

▶︎飽きさせない市場

 天才起業家にとって最大の苦悩は、生み出した自分自身が飽きてしまうという状態です。

 立ち上げの時に、未来を信じて集まってくれた社員たちに、「もう飽きた!」とは、なかなか言えません。

 

 社員の中には、「更に大規模を目指すためには、組織を〇〇しないといけません。」などと忠告してきても、そこには興味が湧かないのが天才起業家というものです。

 そんな優秀な社員も、巨大企業に買収されれば、活躍の場が広がります。

 実際、買収の話が来ると、喜ぶ社員が多いとの話もよく聞きます。

 

 天才起業家は、数万店舗入ったあたりから、もう違う商品が頭の中に浮かんでいます。それは、日々新しい事が浮かんでは消えている中での、絞られた商品案です。

 もう、だいぶ前から気持ちが、新しい商品に行ってます。

 

 買収してもらい、次を1から立ち上げる。

 

 アメリカで多くの経営者と会っていると、このタイプが多い事に気づきます。

 新しい事をさせ続けてくれるアメリカ市場は、天才起業家にとって常に新しい事をさせてくれる、飽きが来ない市場です。

 

 ガレージからスタートしても、数年で企業を数十億円で売却という話は、夢物語ではなく普通の話です。

 数発連続で成功させる天才も、アメリカでビジネスしていると会う事が出来ます。

 一発屋で苦悩している、悩める天才もいます。一発屋でも少なくとも数億円規模の資産は持っている事でしょう。天才は金額では満足しないのでしょう。まるで市場に共感を求める中毒者の様です。

 

 そんな天才起業家とどこで会えますか?という質問をされる事があります。そんな質問をされる方は、手っ取り早く会いたいのでしょう。

 

 ビジネスは一歩一歩成長しながら進んでいると、必ずどこかで天才起業家に会えるものです。アメリカにはこの様な起業家がゴロゴロそこら辺にいます。

 

 ただ、どうしても手っ取り早く会いたいと言ってくる方には、すぐ会える簡単な方法を教えています。

 

 「そんなの展示会行けば、そこら中にいます。」

 

 天才起業家は、アイデアを皆んなに見せるため、いつも何かで出展しています。